5月12日(火)午後、当院にて「患者安全 Team STEPPS研修」を昨年に引き続き開催しました。
「Team STEPPS」とは、
①リーダーシップ、②状況モニタリング、③相互支援、④コミュニケーションの4つの技能を実践し、
質の高い医療の提供と患者様の安全を高めることを目的としたチームワークシステムです。
今回は「チームでどう共同していくのか」をテーマに、Team STEPPSの目的等に関する講義の他、
様々なワーク交えながら研修を行いました。

ワーク①「チーム力を試してみよう(鎖の輪作り)」
幼少期に一度は作ったことのある、紙の輪をつなぎ合わせた“鎖作り”を題材に、
チームで相談、アイデアを出しながら、いかに長い鎖を作るかを競い合いました。



各チームで相談を重ねながら、役割分担や作業方法を工夫。
あるチームは「紙を切る担当」と「輪を作る担当」に分かれて効率化を図り、
また別のチームは、紙をすべて切り終えてから制作を開始するなど、それぞれ異なる方法で取り組んでいました。
優勝したチームは、単に役割を分けるだけでなく、“次の人が作業しやすい環境づくり”まで意識していたことが印象的でした。
紙を切り終えたスタッフが、のり付け担当者のために紙を隙間なく横並びに配置し、一度に効率よく作業できるよう工夫。
さらに、他のスタッフも「どうすれば周囲が動きやすくなるか」を考えながら行動していたことが、良い結果につながったとのことでした。

2回目は、「利き手しか使えない」という新たなルールが追加され、難易度がさらに上昇。
限られた条件下という“緊急事態”に近い状況の中で、各チームは自然と声を掛け合い、相互支援を行いながら作業を進めていました。
また、「のりはきちんと出るか」「ハサミは問題なく使えるか」といった道具の確認を行うスタッフもおり、事前準備や点検の重要性についても改めて学ぶ機会となりました。
1回目で見られた他チームのアイデアや工夫も積極的に取り入れながら、各チームが試行錯誤を重ね、会場は大いに盛り上がりました。
ワーク②「同じ行動をしてみよう(指示通りに工作)」
続いて行ったのは、“伝えること”と“受け取ること”の難しさを体感するワークです。
まず、1枚目の紙を三つ折りにし、手元が見えないように立てた状態で準備。
その後、2枚目の紙を司会者の指示に従って折り進め、
「半分に折る」「さらに半分に折る」「右側の角を1cm切り落とす」などの工程を行いました。


司会者が指示を出して作った紙面はこちら(上記参照)。

参加者が司会者の指示通りに作った紙面がこちら(上記参照)
完成後に紙を広げてみると、司会者の説明通りに作成していたにもかかわらず、
出来上がりは司会者とスタッフの間で大きく異なる結果となり、会場は騒然としていました。
「最初の“紙を半分に折る”の時点で、『縦』に折るか『横』に折るかの認識が異なっていた」
という意見が挙がり、“同じ説明でも人によって受け取り方が異なる”ことを全員で確認しました。
このワークを通して、
- 指示を出す側は、具体的かつ明確に伝えることが重要
- 指示を受ける側も、疑問点をそのままにせず確認する姿勢が大切
- 同じ景色や情報を共有することの難しさ
- そして、気軽に確認し合えるチーム関係づくりの重要性
などについて、改めて考える機会となりました。
ワーク③「目標の共有化(付箋に目標を記載)」
最後に、各チームで本研修を通して感じた「明日への一歩」を付箋に記載し、チーム内で共有しました。

~スタッフから挙がった声(一部抜粋)~
- 疑問に思ったら、誰かに確認することが大切
- 先入観があると前に進めない
- 人それぞれ感じ方や考え方が違うことを実感した
- 文章化・言語化することの重要性を感じた など
短い時間ではありましたが、多くの意見共有が行われ、スタッフ一人ひとりにとって学びの多い研修となりました。
昨年に引き続き開催した本研修ですが、今年は新たに入職したスタッフも参加し、
「チームでどのように共同していくか」を考える貴重な機会となりました。
ワーク中には多くの笑顔も見られ、職種を越えてコミュニケーションを深めながら、
非常に有意義な時間を共有することができました。
今後も、かわぐちレディースクリニックという“一つのチーム”としての力を高めるとともに、
患者様へより安全で質の高い医療を提供できるよう、引き続き努めてまいります。
講師の皆さん、ご参加いただいたスタッフの皆さん、お疲れ様でした。

