和痛分娩、無痛分娩の違いは定義がはっきりしていないめ、ぼんやりとしたお答えしかできません。
和痛分娩、無痛分娩の呼び方と、意味合いは、それぞれの施設、医療者により違ったりしています。

最近の日本では分娩時の麻酔を無痛分娩と呼ぶ方が多くなってきましたが、海外の言葉を直訳すると「分娩時の麻酔」となり、「痛みが無い」と言う意味ではありません。そのため、「無痛=痛みが全くない」のは日本語として正しい意味ではないかもしれません。
実際に無痛分娩をしたはずなのに痛かったなどの言葉もよく聞きます。

同じ硬膜外麻酔を使用した方法でも 、薬剤の内容が局所麻酔のみだと痛みを完全に取ることが難しく、そのため硬膜外麻酔を「和痛分娩」と呼んでいる施設もあります。
また、麻酔を使用するのはすべて分娩を「麻酔分娩」と呼ぶ施設もあります。
呼吸法などのリラクゼーションを「和痛分娩」と呼んでいる施設もあります。

当院での硬膜外麻酔は、局所麻酔薬に医療用麻薬を併用し、また脊髄くも膜下麻酔も併用(CSEA)を行っています。
そのため、痛みを取ることにはかなり積極的に行っており、硬膜外麻酔を使用しているものは無痛分娩と呼んでいます。

無痛分娩は、麻酔方法、薬剤の使用方法によって満足度がかなり異なるため、その施設がどんな方法で、どんな薬剤を使用しているのか調べて選択されるのが良いと思います。

無痛分娩について詳しいことは無痛分娩関係学会・団体連絡協議会のサイトをご覧ください

https://www.jalasite.org/